ドラマ「オビワン・ケノービ」の感想

ドラマ「オビ=ワン・ケノービ

以下はドラマ更新毎にツイッターにて記していた感想をまとめたものです。

設定把握ミスとかそこ初出じゃないよとかあってもご容赦を。

新三部作世代且つ結構ドラマ楽しんで見たオタクの感想ですのでその点もよしなに。

 

では以下まとめです。

 

 

◉第一話

これが、これが俺が見たかったエピソード3の続きだ………と心の底から思った…。


まず序盤。プリクエルがハブられたこの10年ぐらいの間まさかエピソード3時系列の最新映像を観れるとはずっと思ってなかったから、「オーダー66描写」ただそれだけでうぉおおおお…と高揚した。 (ボバ本でもちょこっとあったけれど)
改めてオーダー66をEP3と同じ絵面でみると、ああアナキンがいたら全員とは言わないがある程度のジェダイやパダワンを救えたんだろうなと思ったし、だからこそアナキンが暗黒面に引き込まれたんだなとしみじみ思った。

 

尋問官によるジェダイ狩り描写めちゃくちゃ良かったな…。あとマンダロリアンでも思ったけど本当に絵面というか美術がスターウォーズだな…と思った。デザインや小動物が特にね。この世界観がまた見れて嬉しいよ本当に。

それから、近年EP4以降やその少し前の話が殆どだったから「ジェダイは伝説の存在」である描写が多くプリクエル的なジェダイ価値観を見てなかったけど、今回のジェダイ観念はEP1-3期の地続きって感じなのも良かったな。

 

ルークを見守るオビワン、反則だろ…。
アナキンを救えなかったことにより無力感というか自分への自信をなくし失うことに臆病になっているオビワン。そんなオビワンがかつてのアナキンをルークに重ね見るのは辛すぎる。泣いちゃったわ。
ルークにおもちゃを持っていってしまうオビワンの心情を慮るとそれもきつすぎる。と同時に「ガラクタまみれのアナキンの部屋をオビワン見てるもんな。こいつもこういうの好きだろみたいな思考ちょっとおもろいな」と思って(?)ちょっと笑った(?)。
少しの描写だったがルークはルークだし改めてアナキンとパドメの子だなと思った。

 

それからオーガナ議員はプリクエルでもクローンウォーズでもローグワンでも地味に出ずっぱりで、掘り下げはないもののかなり重要だなと改めて思ったな。俳優さんもずっと関わり続けてくれてありがてぇ。

 

そしてレイア、めっちゃレイアですげぇ。マジでミニレイアじゃん…。生まれた時からレイアで最高だな…。
でもこうしてEP3の地続きとして改めて描かれるとパドメの血を色濃く感じるし多分わざとアナキン的な性格も描写されてるなと感じた。良い…。

最後、オビワンが船に乗る決意=一歩進む決意をする描写うまかったな…。ライトセーバーをあのアングルで見せるのも良い…。

 

さて2話…観てくるわ…。
俺はスターウォーズはEP2から入ったしEP1-3が本当に大好きだから、その地続きの物語をクローンウォーズ以来にやっと見れたという気がしている。本当に最高。

 

 

◉第二話

や、ぶっちゃけダースベイダーをわざわざヘイデンが演じる必要ないだろって思ってたんですよ。
見て分かったよ。
これはヘイデンが演じるべき"ダースベイダー"だ…。

EP3とEP4の間には隔たりがあって、やっぱ後に作られたものだからEP3の続きがEP4と直感的には言えないじゃないですか。演じる人が違うのもそうだし技術も違うしあと後付けで矛盾もあるしね。
けどこのオビワンというドラマは本当に「エピソード3」から地続きの話でこれがEP3とEP4を繋ぐ物語になるんだなと思った。
これはオビワンがダースベイダーをダースベイダーではなくアナキンと認識している物語だからこそヘイデンが演じるべきものなんだなと。

 

いやオビワンがアナキンと呟いてダースベイダーが出てきた瞬間息をのんだよな…。
いやぁ…ヤバいな…俺は今あのプリクエルの続きを観ているよ…。

オビワンがレイアを見てパドメを思い出すのヤバかったな…。勿論オビワンとパドメも友人同士であるしね。

そして「その人もジェダイだった?」という質問に対しひとつ息が詰まる描写。なんかこう…プリクエルはやっぱ人と人の絡み合う思考と感情と関係性も魅力の一つだったなと思い出したよ。

 

レイアが堂々牢屋の中で抜け出してるのも良かったな。マジでミニレイアだわ。そしてパドメとアナキンの娘だわ…。
ドロイドと仲良いのもいいよな…血がよ…。

オビワンがレイアに振り回されるのも、ハラハラするシーンでありつつ若干の微笑ましさがあって良かったわ。

オビワン、ルークにもレイアにも甘くて草。
でもそれもアナキンへの後悔とか贖罪とか罪悪感とか無力感とかそもそもジェダイとしての慈愛の心とか、そういうのが混ざったものなんだろうな。
まぁおもちゃやら手袋買ったげるのは親戚のおじさんか?て笑った。


しかしこうして見ると、堂々として賢いパドメの血と無謀さとヤンチャさがあるアナキンの血が混ざって出来たのがお転婆お姫様レイア、って納得できるの凄いよな。キャラの誕生は逆なのに。

 

それにしても、ローグワンやマンダロリアンやEP7-9で散々思った「(全盛期の)ジェダイだったらこんなん楽々突破するんだろうな…」なんて妄想を完全に証明してくれたなと今回の2話で思った。
ジェダイ看破したり誘拐先でフォースを使って突破したりと、ああやっぱジェダイチートだわと思わざるを得なかった。良〜。
あとどうでもいいど偽ジェダイ(CV杉田智和)はちょっと面白くて一旦停止した(?)

 

それからアナキンが生きている事をこのタイミングで知るのか、と、ドワァ!みたいな声出たな。いやマジで次が楽しみだ。

EP4で大分腕が衰えたオビワンというのはまぁ制作の都合上の理由だけど、でも今回のドラマである程度説得力が出てくるのかな、と思った。


3話、楽しみだ。

 

 

◉第三話

エグ…。

レイアが逃亡の段取りに対し、大胆且つ聡明に事を運んでるのマジで良かったな…。
今回のドラマでのレイアは、オビワンに焦点を当てている分「オビワンの苦悩の発端であるアナキンとパドメの娘」としての描かれ方をしていて、前述の描写はまさにパドメを彷彿とさせるし、大胆な行動で頭の回転も早く作戦を実行する様はクローンウォーズで何度となく観た英雄アナキンを思い出したな…。

その中でついやらかすオビワン、オビワンだなぁて笑った。し、緊張感がグッと出て手に汗握った。

妻に似ていて…のくだりはオビワンが咄嗟に出したものだけれど、それでもアナキンやパドメを重ねていることへのリフレインになったし、その後のレイアとのやりとりも良かった。

 

まあしかし改めてジェダイってなんだろうな、と思ってしまったな。
親と離して執着を捨て、愛を許さない。そしてそれに執着したアナキンの行動は決して完全なる悪ではなくむしろ強い情を持つ正義感の強いものだったのに、それを追い詰めたのは間違いなくジェダイ評議会で…。
やっぱりEP3までのジェダイは正義ではなかったし、そこから父親を救うEP6を経てルークという新しい世代が始まって、ジェダイとは…を考えていくんだろうな。強い愛情がダークサイドに引き込むというのは事実だしね…。うーん。でもまあアナキンに関してはジェダイ評議会の腐敗が大きい原因でもあるしな…。
(EP3時点でジェダイ評議会は大分腐敗していてジェダイが滅びたのは必然だった=ある種あれによってバランスをもたらした、というのはクローンウォーズでかなり念入りに描かれているしね)(そう思うとEP7〜はあんまそこら辺踏み込んだ場面は無かったな。結局ルークがああなったし)

 

クインランの名前出たのは驚いたな。
この後出てくんのかな。

 

ダースベイダーが街中の人々を次々と潰していく様を見るオビワン…マジでえぐかった。
何を思う…、だよな本当。
かつての弟子の信じがたい現実から目が離せないとばかりの演出よ…。
あと若夫婦?を殺せなかった?ダースベイダー、ああああああってなっちゃったな。
ここで大事なのは「家族」でも「子供」でもなく「若夫婦」ってところよ…。


VSオビワン戦。これは賛否両論だろうな〜〜〜と思った。
多分EP4のオビワン戦に繋げたい寄せているからこそのあの微迫力ライトセーバー戦なんだろうな。
ローグワンのダースベイダーはああ…アナキンだ…と思ったけど、EP4-6のダースベイダーは貫禄ある動き方するし、オビワンは皆様ご存知タラタラセーバーだしね(?)。
でもダースベイダーの動き方は、EP4以降の貫禄ある感じに加えて少しアナキンの雰囲気も感じて結構好きだったな。

とはいえオビワンがライトセーバー抜くところとか全体的な演出とか、場所が突然移ったのも相極まって背景が完全に仮面ライダー採石場とか(?)、もうちょっと盛り上がり欲しかったかな?と思った。

 

わざわざオビワンを炎に焼くところ、ヤバかったな…。
やることが粘着質過ぎる。これはまさに俺が知ってるクソ粘着質なアナキンだ…。
うわヤバ…ってドン引きした。

 

レイアが逃げた先に何故か後から追ってきたサードシスターがいて、すれ違う筈の逃亡助けてくれた人(名前忘れた…)はオビワンのとこ行けてんのか〜いという点は謎だった。


オビワンが10年で散々引きずり落ちぶれて、ジェダイとしての心を失った理由も過程もよく分かるなと思った。きっとオビワンはEP4でルークを導きベイダーと真正面から立ち向かったあの瞬間にやっと完全にジェダイに戻ったんだろうな。

ここからオビワンが力を戻していくのかどうか、見ものだ。


4話が楽しみ。
え!?6話しかないの!?もっとやれ!(?)

 

 

◉第四話

緊張感の出し方エグ…。
常時ハラハラしてたわ…。

3話で賛否両論を巻き起こしたライトセイバー戦だったけれど、やっぱりオビワンが徐々にジェダイとしての力を取り戻していく助走だったんだなって感じでしたね。
小さいものすら動かすのもやっとになっていたオビワンが、レイア奪還を経て力を少しずつ取り戻していき、結果として描かれた船内でのセイバー捌きとフォース使いはEP1-3風味を感じてめっっっっちゃ良かった…!!!
特にレイアが拘束されていた赤く照らされた暗い部屋でセイバーの青い光がトルーパーを倒していくところは「やり尽くされているけど何度見ても良い!!!」な真骨頂演出でテンション上がった。

 

サードシスターめちゃくちゃ怖くて泣きそう(?)。

 

墓場のやつ、あれクローンウォーズに出てきたライトセイバーのおじちゃんいてうあぁ…ってなった。

 

レイアがフォースの改心術を避ける所、勿論レイアの信念が強いのもあるけど彼女自身のフォースも強いからだよなぁと言外に思える良い演出だったな…。

 

ファイター?スピーダー?が助けに来るのかっこよかったな

 

それとダースベイダーめ〜っちゃカッコいい。
部下の話は割とちゃんと聞いてくれるのダースベイダーだよなぁ(?)。
まあそもそもアナキン自体がアンバラ4部作で示されてる通りかなり良い上司で、且つ自分が上司(オーダー)から実力の割に合う待遇を受けてなかったから、そういう部分がダースベイダーの「(EP4-6でたまに思う、)割とこの人話聞いてくれるよな」に繋がってるんだろうなと思う。恐怖政治だが。

 

この緊張感がずっと続くのかなり視聴カロリー使うのでドラマで正解だな…。
残り2話楽しみだ〜〜〜〜〜。

 

 

◉第五話

マジで見終わってから拍手したわ。

ヤバすぎ。

いやまず開幕コルサントからの引きでアナキンの後ろ姿出てきて「!?」て画面一時停止しちゃったし思考も一時停止しちゃったし、振り返ったらアナキンマジで出てきて「わ!!!」て声出て記憶飛んじゃったよ。

……いやぶっちゃけ…ぶっちゃけ出てくるかな…とは ちょっと思ってた。けどこう…反乱者たちのVSアソーカ戦的な。ちょこっとアナキン要素が染み出すかな、ぐらいの予想だったのよ。
なのにマジのアナキンそのものが出てきて、開幕1分も経ってないのに初めのそのシーン無心で4回ぐらい見直したよね…。

 

それはさておき…。
そこからベイダーのカットに移るわけだけれど、そこでハッとしたよな。
「ダースベイダーってアナキンなんだな…」と…。
そりゃまぁそうなんだけど。
EP1-3やクローンウォーズは、製作側が意図的にアナキン=ダースベイダーとしてしっかり描いているからそこかしこで ああこの青年はダースベイダーになるのだ、と思うシーンがいくつもあるし実際自分もそう認識しているけれど、EP4-6っていうのはメタ的にアナキンという存在が無いところからダースベイダーが出来上がってるから正直あんまりダースベイダー=アナキンとはあんまり思わないんだよね。(そういう意味ではEP6最後のヘイデンへの差し替えはダースベイダーはアナキンだったんだなと改めて認識できるから好き)
ただその中で、今ドラマのダースベイダーひいては今あげてるアナキンとオビワンの回想シーンからのダースベイダーカットは、ああダースベイダーってアナキンなんだな…と思えてめちゃくちゃ良いな…と思った。

 

そしてそこからの、「アナキンとオビワンの稽古」と「ベイダーとオビワン勢の戦い」をリンクさせるのは、ただ回想シーンをファンサービスとして消費するのではなく文脈としてきちんと使っていてめちゃくちゃ良い使い方だと思ったし、その上その使い方がマジで好きな脚本の流れで最高!!ってなった。

回想シーンを
・ダースベイダー=アナキンの印象付けとして使い、
・現在とリンクさせ、
・オビワンとアナキンの個と個は変わってない事を示す。
という使い方してるの、マジで正しい昔の資本の使い方だよ。

つかある程度(マンダロリアンとかのルークの時と同じ技術かな?で)映像直してるだろうとはいえEP2時の再現できるヘイデンとユアン ヤバすぎ。(これはSWCOの時も顔面時止まってて草と思ってた)

 

そしてサードシスターよ。
何かあるだろうとは思ってたがそこかーーーーー!!!ってなったよな。
復讐も十分ダークサイドに堕ちるということだからな…上手い…上手いよ。そしてその復讐先が"アナキン"なのも脚本立てが上手すぎるよ…。

「助けに来たと思った」
この一文はあの時のアナキン全てを表しているようでゾッとしたな。
何より、襲撃の中心が数々の戦勝をあげてきた恐らく多くのパダワンたちから尊敬されていただろうジェダイナイトだったと知った時の子供達の心情のそのものだよな。
サードシスターが復讐というダークサイドに堕ちてまでアナキンへ報復をしようとするのは、パドメを救う為にダークサイドに堕ちたアナキンと構図としてある種似たところがあって面白…と思った。


ドロイドが死ぬシーンダメなのでマジであああああああってなった。なんか攻め込まれたあたりから絶対この物運びドロイド無言で庇って死ぬじゃん……って思ったら本当にそうやって死んじゃって悲しい。俺は悲しい。
でもドロイドに感情移入させられるの"スターウォーズ"って感じで…すこ…。


結局予定調和ではあったんだが、実績をあげた部下にはちゃんと位与えてくれるダースベイダーめちゃくちゃ良い上司だなって思った(?)。現場にも足運んでくれるしな…。

 

ハジャやらかしてて草生えた。

 

これまでのレイアを見てきてレイアを信頼するオビワンめっちゃ良かったな。


いや〜〜そしてダースベイダー。
めちゃくちゃかっこよくて「わぁああああ(歓喜)」って声出た。

フォースでバンバン扉開けて1人堂々歩いて行く様、カッコ良すぎる。最高。EP5ホスのダースベイダー思い出したな。
ダースベイダーってこう…所謂広い場所で堂々と待ち構える強者キャラという感じじゃなく、雑魚が歩いてる狭い路地をズンズン歩いてくる圧倒的な圧力って感じが似合うというかそういう怖さとかっこよさだよな。
それこそアナキンがそういう立場でそういう戦いを前線でしてきたからなんだけれど。(逆に待ち構える系強キャラはシディアス卿)

 

そして船をフォースで止めてグアングアン船壊すダースベイダー!!!!!!!!!
強すぎてワァアアア!!!って湧いたし、その船囮でワァアアアwwwwってなった。
ここもただダースベイダーに失態させるんじゃなくアナキンVSオビワンの回想とリンクさせてて良かったなぁ。
フォースで大きい物余裕で動かすのは、アナキンがクローンウォーズのモンカラ回でやってたしそれを思い出した。良いよね…強すぎるフォースを持つアナキン描写…。

 

ベイダーVSサードシスターもめっっっっっっちゃ良かったな…。
何が良いってセーバーを取り上げた上でわざわざ片方をサードシスターにやるところよ。
まさに"力を過信しているアナキン"の描写として上手すぎる。絵面もかっこいいし付随する文脈も良かった…。

 

こっからオーガナ議員の連絡を見たサードシスターがどう動くのか楽しみすぎるな…。

そういえば途中で出てきたライトセーバーは誰かどっかのシリーズで出てきたジェダイのものだったりするんかな?そこら辺は詳しいオタク達の感想を待つか…。


総括として。
今まであんまり感じてこなかった「(アナキンがベイダーである事ではなく) ダースベイダーがアナキンである事」をひたすらに描写してきた今ドラマおよび今話は、本当にEP1-3とEP4-6を繋げてくれるんだなと改めて思った。
マジで良かった。

アナキンの無鉄砲な攻撃性は一応EP3にかけて落ち着いてきてて、いくつもの星を救う英雄になる程の戦略家・ジェダイナイトになるし、そういう性質だからこそ成果をしっかりあげてきてたんだけれど、それでもそれがEP3のアナキンの"敗因"になるんだよなぁとしみじみ感じた。


しかしあんだけ再現性高いEP2時のアナキンとオビワン見れるんだったらなんとかしてアナキンとアソーカ(実写)を並べて欲しい。何回でも言うぞ。


マジで最終話が楽しみ。
ありがとう。
ヘイデンもっと出てくれ(小声)

 

 

◉第六話

本当に、本当に良かった。

マジで良かった。クッソ泣いた。

ありがとう。


まずオビワンVSダースベイダー。
本当に全てが凄いシーンだった。
とどめを"刺せなかった"のではなく"刺さなかった"、というのが重過ぎる。
オビワンはアナキンが"死んだ"と確信したからこそ、とどめを刺さなかった。
アナキンであれば自分が殺さなければならない。けれどアナキンでなくなったただの暗黒卿であるダースベイダーしかそこに居ないと分かれば、自分が殺す意味はない。ジェダイは人を殺さない。と、いうことで。

この戦いを経て、オビワンはアナキンという弟子の死を受け入れ、ジェダイとしての生き方に戻り、ここからEP4のオビワンになるんだと心から分かった。

しかしながら、オビワンはこの時点でアナキンは死んだとある意味見限った訳だけど、実際にはまだ「彼には良い心が」ある。それを信じきれたルークこそが、やっと"アナキン"を救い出すことができた。まさに愛の力で。それはジェダイには出来なかったアナキンが繋いだものなんだよな…と。改めて。

 

あとベイダーに押されていたオビワンがルークやレイアを想い本来のジェダイとしての力を取り戻すシーン、いやここは色々考える余地があるなと思った。
弟子が師を導くこともある、とは繰り返しスターウォーズの中で語られていることだけれどここもまさにそういうシーンだったよなと。
でもここで重要なのは導いたのはレイアやルークという"居るはずなかった弟子の子供"ということで。
勿論アナキンの強すぎる執着心・愛情が全ての元凶になったんだけれど、それでもこのオビワンを導いたのはジェダイとして生きていれば居るはずのなかったアナキンの子供。それはアナキンが持っていた深い情(過ち)そのもので。
それをあの時悟ったのかな、と思った。
(そしてそれがこの後のレイアやルークとのシーンに繋がったんだろうな。)

 

アナキンの行動を肯定した瞬間とも言えるのかもしれないし、自分の過ちに気づいた瞬間なのかもしれない。
だからこそオビワンは力を取り戻せたんだろうね。


それからあれだけオビワンに執着していたダースベイダーが「アナキンを殺したのは自分だ」とオビワンの前で独白するのは衝撃だったな。自分でもオビワンに八つ当たりしてたの心の中では分かってたんだな…。でもそれこそが最後のアナキンとしての弱さで。
そこから、オビワンに見限りをつけられ、シディアス卿との問答でオビワンへの執着を悟り捨てたことで、本当にダースベイダーになっていく。
そしてあのEP4の無慈悲なダースベイダーになっていくんだなと…。

 

よく考えたらやたらオビワンに執着したり今話でも戦艦をオビワンの方に向かわせたりするのはあまりに弱すぎる判断で、それはダースベイダーとしての弱さというかアナキンとしての心が残ってた証だったんだな。
そしてこの戦いを経てそれが消え"ダースベイダー"として完成されていく。
だからこの物語はダースベイダーがアナキンを捨てる過程の話でもあったんだなぁ。

 

そう考えると第6話の戦いでオビワンはアナキンを"殺した"と言えるのかもしれない。


あと文脈抜きにしてダースベイダーVSオビワンまぁっっっっっっっっじで良かった。双方かっこよすぎる。まさにムスタファーの再演だった。これこれこれこれ!と無条件にテンション上がった

あとマスクが剥がれダースベイダーがアナキンであると突き付けられたシーンも凄かったな。そしてだからこそアナキンは死んだと確信するのも良すぎた。

VSアソーカ戦のオマージュなんだろうけど、アソーカの時とは逆なのもさ…。師と弟子にマスクを剥がされるんだな…そしてそれでは戻ってこないのだ…。

 

ベイダーとの戦いを経て弟子の死を受け入れジェダイとしての自分を取り戻したオビワンが、オーガナ夫婦・レイアやオーウェン夫婦・ルーク、サードシスターとの対話でまさにあの頃のマスターさながらに慈悲深い言葉をかけていたのは凄く良いシーンだった。

 

レイアとの対話は……ボロボロ泣いたよな…。
パドメを「賢く鋭く優しい」、アナキンを「心が熱く恐れ知らずで真っ直ぐ」と称え「素晴らしい人達から素晴らしい子供が生まれた」と言葉にしてレイアに伝えるのは、意味がありすぎるシーンで…。
オビワンはアナキンの行動を過ちだとして彼を追い詰めた。
けれどその過ちの結果であるレイアこそがオビワンをジェダイに揺り戻した。
結果 レイアは素晴らしい友人であったパドメと誇らしい弟子であったアナキンの子供であると、オビワンは受け入れることが出来た。
それがこのシーンに詰まっているな、と。
オビワンの中でどう腑に落としたかは想像の範疇でしかないけれど、アナキンの行動を少しでも肯定したのかなと思うと凄いシーンだったな。

 

オーウェン夫婦とルークのシーン。
ここもある種先のダースベイダーとの戦いで悟った前述の肯定や自分の過ちが反映されたシーンかなと。
オーウェンがルークを命懸けで守った行動はまさに愛そのもの。それはアナキンが執着したジェダイが捨てるべき愛情で。
だからこそあの柔和な対話になったし、それを直感的に受け取ったオーウェンも対応を軟化させたのかなと思えた。

(ルークがEP4まであのおもちゃを大切にしてた事を思うと、オビワンさすが分かってんなアナキンのあのごちゃついた部屋見てきただけある、と思った(?))


サードシスター周りも良かったな。
結局彼女はダークサイドに堕ちきれなかったという結末の付け方も良かったし、アナキンはそれでも戻れなかったという強調にもなってた。良かった。


そして最後クワイガンとの再会を果たしたオビワンは、ジェダイとしての生き方に戻ってこれた象徴でとても良い絵だった。

 

総括すると、本当に良かった。

EP3からEP4のオビワンとダースベイダーを繋ぐ素晴らしいドラマだったと心から思う。

制作順のメタ的にダースベイダーはアナキンとあまり思えなかったEP4-6に対して、ダースベイダーはアナキンであるという説得力の付けさせる物語の組み立て方が本当に鮮やかで素晴らしかった。そしてそのアナキンとしての心が死にダースベイダーが完成されていく過程の進め方もあまりに上手く、アナキンという不安定な人物の描き方としてもダースベイダーという絶対的悪の描き方としても見事な脚本だった。

オビワンがEP4の彼になっていく物語としても素晴らしい脚本だった。
EP3の失意からEP4の老齢したジェダイオビワンへの道筋がはっきりと描かれていたと思う。
最終的にオビワンがアナキンを少しでも肯定できたのかなと思うとそこも嬉しかったな。

物語の随所でルークやレイアが2人の子供であるという強調をしていたのも良かった。オビワンから見た双子は本当にそういう風に映っていたんだろうな、と思う。

 

最終的にダースベイダーは彼を信じたルークの愛によってアナキンに戻れるという事を思うと、更に深みが増す物語だったように思う。


本当に良かった。
本当に本当に良かった。

 

ありがとう。

 

 

◉まとめ、以上。